日本で知られている植物の病害はおよそ4500種類。そのうち80%程度は糸状菌グループが引き起こしています。
また、病害ではありませんが、ネマトーダ(線虫)は病気を拡げたり連作障害を引きおこしたりして植物に大害を与えます。
この糸状菌グループとネマトーダ(線虫)の細胞膜はキチンで作られています。細胞膜を破壊して、キチンを奪い取るのが放線菌です。つまりこの放線菌は植物の病害や害虫に対抗する善玉菌のようなものであるといえます。
キトサン溶液を土壌に施すと、それをエサにして放線菌は爆発的に大繁殖します。
放線菌は働きを活性化して糸状菌グループやネマトーダ(線虫)の細胞を破壊、キチンを溶解してエサとして食べてしまいます。
また放線菌はペニシリンやトリコデルマ、ストレプトマイシンなどの抗生物質を分泌します。土壌の中では放線菌が分泌した抗生物質が働いて、土壌性病原菌の活動が抑えられます。放線菌が活性化している土壌は、害虫にとっても住みづらくなるため、病害虫の発生が極めて少ない土壌となります。